メディアも(少し)反省

「政権交代」を煽ったマスコミも(少しは)反省しているようです。

↓おQ層対策にご活用ください。

 

  2010/12/23

 

  年の瀬を迎え、「昨秋の政権交代って、一体何だったのだろう」と改めて考える毎日だ。

   まだ、民主党政権に現実味が乏しかった10年以上前から、私は「政権が交代すると世の中どう変わるのか」と聞かれると、こう答えてきた。

   「そんなに変化するわけでもないし、逆に180度変わってもらっても困る。政権交代は政権の主たるお客さんが変わる程度の話と考えたらどうか」

   自民党政権時代の主たるお客さんは、いわゆる業界だった。長く同じ政権が続けば当然、優遇措置は既得権益化し、党と業界との癒着も生まれる。その意味で民主党が「コンクリートから人へ」のメッセージを掲げ、業界から生活者に力点を移そうとしたのは今でも間違ってはいないと思う。

   だが、それすら難しい。今度の税制改正や新年度予算編成を見れば明らかだ。負担増になる人たちから文句をつけられると(あるいは文句をつけられそうだと思うと)、すぐに尻込みしてしまう。で、難問は先送り。

   例えば配偶者控除制度。民主党は子ども手当の財源の柱として、これを廃止するとマニフェストに書いてきた。でも、昨年の衆院選の最中から自民党などから「専業主婦の家庭は損になる」と批判されて、あっという間に後退してしまった。

   実は我が家も廃止されれば負担増になる。しかし、この制度は「女性の社会進出の妨げになっている」とも長く指摘されてきた。民主党が働く女性を支援する、つまりお客さんを明確にするというのなら、それはそれで一つの考え方であり、時代の要請だと私は理解し、支持もしてきた。

   まあ、「政権交代すれば財源はいくらでも出てくる」と大風呂敷を広げたところからつまずきは始まっているのだが、財源が絞り出せないにもかかわらず、みんなにいい顔をしようとするから、かえってみんなから信用されなくなっている。民主党政権はそんな状況にある。

 

   国も地方も膨大な借金を抱える今、損か得かではなく、現実にはほとんどの人たちが負担増を強いられると覚悟をしなくてはいけない時代だ。政治家には勇気と責任を持って語っていただきたいが、国民とはかけ離れた民主党の党内対立を見ていると、それも無理な話だろうか。一刻も早く目覚めて、内紛に決着をつけてほしいと祈るばかりである。(論説副委員長)(終)

   ソース 毎日新聞 2010年12月23日 熱血!与良政談:政権交代とは何だったか=与良正男
   ttp://mainichi.jp/select/opinion/yora/news/20101222org00m070032000c.html


【毎日新聞】政権交代とは何だったのか
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1293089137/

 

 

  • 「一昨年の政権交代について、政権“後退”になるだろうと書いたことがある」 ~大政奉還のすすめ…伊藤智永:午後の蒐集

 

「日本はこの先どうなるんでしょう」 

「どうにもならんでしょう。あと10年はこんな状態が続くと覚悟するしかない」 

原発事故の話ではない。海外でも日本人の心配は、被災より政界の混迷に移っている。私のつれない返答に、 
反論した人は誰もいない。皆ため息をつくだけだ。 

無責任な、となじられるか。一昨年の政権交代について、民主党は自民党の古い歴史をなぞるから、政権「後退」になるだろうと書いたことがある。 
民主党には政治家がいないので、一からつくらなければならない道のりを思ったのだ。政争はそのための貴重な修練の機会である。 
それなのに、宇宙人が「ペテン師」とののしる茶番とは。彼らはやはり政治家になれなかった。 

新聞でこれからの首相候補たちの顔ぶれをながめる。断言するが、誰がなっても2年と続く人は出ないに違いない。 

例えば、前原誠司氏。小沢一郎元代表や稲盛和夫氏への恨みつらみを何度聞かされたことか。裏切り裏切られは政治の常。 
寄れば愚痴をこぼす政治家とは何者か。 

あるいは、仙谷由人氏。98年の金融国会で旧大蔵省幹部たちが「期待できる政治家」と持ち上げたのを忘れられない。 
もちろん「使い勝手がいい」という意味だ。 

他は推して知るべし。自民党は言わずもがな。今の政界リーダーは、政治家に不可欠な修練の機会をすでに逸した人たちでは、 
との疑いをぬぐえない。私たちはそろそろ、もはや彼らが政治家になる日は来ないと思い定めるべきではないのか。 

 

それでは政治にならない? 震災後の国内を望見し、まつりごとの要は民の鎮魂にあり、という先人の言を思う。「この際、大政奉還した方がいい」。 
こう私がつぶやくと、なぜか皆、妙に得心する。これは反時代的な寓話(ぐうわ)だろうか。(ジュネーブ支局) 

毎日新聞 2011年6月14日 0時06分 
ttp://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/

 

 

  2011/04/25

 

最近気になった二つのコラムについて:イザ!

 

 さて、もう一つ、非常に気になったコラムがあります。それは、サンデー毎日(5.8-15GW合併号)に載っている毎日新聞の牧太郎氏のコラムです。牧氏は次のように書いていますが、この「我々」とは誰のことでしょうか。

 

 <<人間には、どこか「怖いもの見たさ」があって「悪いこと」が続くのを内心、期待するヘンなところがあるのか?「三輪宝」という言葉は廃れ、「三隣亡」が残った。

     ×     ×     ×

 ハッキリ言えば、我々はワザと勘違いして(怖いもの見たさで)民主政権を作り、日本を〝三隣亡状態〟にしてしまった。

 2年前、そこまで半永久政権だった自民党の悪政が目に余っていた。これではダメだ!我々は「政権交代」の美名の下、「民主党政権に一度、やらせてみたら」という軽い気持ちで民主政権を作った(もちろん、民主党はイデオロギーがバラバラ、半分近くの議員が「自民党で公認候補になれなかった議員」の寄せ集め。当方、この時も民主政権に大いなる疑問を呈したが)、少しは新鮮に見えた。

 ところが……民主党政権になってから「悪いこと」ばかりだった。何しろ、彼らは「子ども」だった。(中略)最低な首相・鳩山さんのツケを「最悪の菅政権」が払う。三隣亡ではないか>>

 

>何しろ、彼らは「子ども」だった

 

政治を怖いもの見たさで面白半分にいじるのも十分に「こども」だと思います。

 

 

  • 北京で久々に炸裂した麻生太郎「文化担当特使」に民主党外交は学べ 「ポケモンはキュッキュとしか言わないが世界で通用するじゃないか」/近藤 大介:現代ビジネス

 

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/8216

    2011/06/13

 

久々に、'麻生節'が、北京で炸裂した。

 先週、麻生太郎元首相が、なぜか菅直人首相の「文化担当特使」として、6月8日からこちらで始まった「ジャパン・フィルム&テレビ・ウィーク」に合わせて北京を訪れた。

「ポケモンはキュッキュッとしか言わねーが、世界中で通じてるじゃねーか。文化交流ってのは、言葉じゃねーんだ。日本の素晴らしいコンテンツは、世界で通用するんだよ! 」

「韓国は文化開放に踏み切ってから、日韓関係は劇的に改善された。あんたんとこ(中国)も、早くそうすべきだ! 」

 まさに麻生特使の行くところ、拍手喝采が鳴り止まない。皮肉なことに、民主党政権下になって、これほど北京で人気を博した日本の政治家はいない。


*** ニュースにならなかった日中韓サミット ***
 思えば、麻生政権時代、日本で『週刊現代』の政治記者をしていた私は、毎週のように、麻生首相の批判記事を書いていた。「麻生総理、この漢字読めますか? 」「ゴルゴ13を見て外交するなかれ」…。いまでも当時のタイトルが頭に浮かぶが、先週、2年ぶりにご本人を間近で見て、懺悔したい気分に駆られた。菅外交に較べたら、麻生外交には何と華があったことか!  民主党外交に較べたら、自民党外交は何と老獪だったことか!  

 私たちはなぜ、「一度任せてみて下さい」などという甘言に騙されて、民主党に政権を託してしまったのだろう?  この2年間、北京から見ていて、民主党外交の杜撰さ、幼稚さには、一日本人として怒りを通り越して、涙が出るほどだ。